悩み。

2005年2月25日 エッセイ
頭が痛い。ストレスか。
自分の体なのにちっともわからない。
ぼおっとする。だるい。熱っぽかったりする。
うまくいかない自分の身体に困惑する。

最近、自分を見つめることが多い。
自分の立ち位置を、現状の環境を、必死で把握しようとしている。


もう後ろは詰まっているのだ。
先へと進まなくてはいけない。

卒制展をみる。
作品作品が、表現しろ!表現しろ!と迫ってくる。
「ああこれはこんな技法か、やってみよう」と思っていた自分が、
「こんなのできっこないわな。」とため息をつく自分へと変化している。
絵画棟から見る本郷周辺は相変わらず綺麗で、こんな風景ならきっと模写しちゃうよなと思いつつ、それを許さない芸術家の卵達に嫉妬する。

デジカメで写真を撮る。
芸大会場ではあんまり気づかなかったが、都美会場では顕著。

綺麗なものばっかり追っている。律儀な描写なものばかり。
写実的にしか描けない人が、創造的なものに憧れるのと同じく。

こんなの自分の好きなものじゃないと分かっている筈なのに、それなのに追ってしまっている。

コンプレックス?
とにかくシャッターは止めた。
自分の先行きをこの会場に求めなくてはいけない。
鑑賞なら美術展にいけばいいんだ。

会場の外で何回も煙草を吸う。
気持ち悪さが全身を駆けめぐる。

なんだろう。なんだろうなんだろう。内的な思考の中で言葉が這いずりまわる。

不快な頭痛と戦いながらの鑑賞。
答えをみつけながらの鑑賞。

一つの答え。
自分は挫折していたんだ。それをやっと悟る。
たくさんの挫折。たくさんの壁。
それを見なかった自分。

身体の不調いいわけに、その壁がでれば蒲団に潜り込む。
熱があるとほっとする。「ああ、一日中寝てなきゃだ」
身体と精神の停止。
病気を求め、不調を求め、自分に言い訳して言い訳して言い訳して・・・。

ちっぽけなプライドと、何者である自分を顕示したいがために。
いや、何者でありたいがために。
もはや何者でもないのに。


・・・・・



自分の立ち位置がわかりかけている。
自分に嘘はつくまい。まっすぐ自分を見よう。
自分がみている自分のギャップ、認知的な自己を納得するものに。
進歩的な方向に。

もう、言い訳、ごまかしはいけない。
身体の疲れで逃げるのもいけない。
挫折を持ちきれないくらい抱えていることに納得したい。
この現実を膨大な悲しみと共に分からなくてはいけない。
思い出せば、涙を流す時間は減っている。
みていないんだ。ほら、今頃涙が落ちていじゃないか。



・・・・・



目に見えない苦しさとストレスが自分を包む。
人生の瀬戸際。
次への踊り場。

これをどうにかしなくては、明日の自分はないだろう。
ちがう、しなければならない。

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