・・・実際に展示を見てみると、なんと「ミッフィーのびじゅつかんにいこう」とかなんとかいう素晴らしい絵本に示された「美術作品の見方」沿って、所蔵の美術を見てみようという展示。

所蔵美術作品を、再構築して展示するというのは、よく公立美術館がやるけれど、この捉え方はおもしろい。

天才木村直道をうまくとりこんでくれたりして、ちょっと満足。

他も、単品で見れば、その作家の2線級であったりするけれど、うまーく絵本の内容を取り入れて、非常に魅力的な展示になっている。絵の高さも、普段よりも少し低めになっていて、子どもを意識した展示。ワークショップもあったり、充実。

ブルーナーの印象としては、作品がマティスの影響を受けているとの展示だったけれど、たしかにその色彩は類似。
これはいままで気付かなかった。なるほど。

他には、デザインに関する彼の考えなんかが作品を通して分かり、やるなブルーナーという印象に。あの当時のブラックベアーの文庫は、そのデザインだけ羨ましいぞと。がんばれ和田誠って感じ。

総括

 この展示は小中高無料にしたり、所蔵作品を最大限に利用したりと、とってもステキ。しかもわかりやすいし、垣根も低い。
 一見するとブルーナーは軽薄な感じがするけれど、ところがとことが、しっかりとした知見をお持ち。
 しかもグッツも売れるしと素敵なことだらけ。
 こういう芯のぐっとした(ある種なよってるのか?)展示をやれば、たくさんお客さんが来てくれると思うんだけどな。
 以前実習をした地方公立美術館の学芸員の
「客がこねーんだよなぁ・・・良い展示なのになぁ」という言葉を思い出す。

 美術館は誰のものか。何のためにあるのか。

この難しい問いは、まだまだ続きそう。

 
 ともかく、満足してとてもよい気分で美術館を後にしました。

追加>美術館内は以上にカップル率多し。もっと子どもだらけかと思いながら・・・。宇都宮だからかな。
そういう自分も相方連れだったからなんともいえないけれど。 

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